MEKE3コラム
2020.03.08
ガーメントプリンター導入
2014年に入り、写真データーの受注量が増え始め、ガーメントプリンターの導入を検討しました。購入にあたり、まず、予備試験を行うことにしました。当時、大手3社のプリンターを比較するのに、各メーカーさんにお願いして、同じ品番のTシャツに、同じデーターでそれぞれ出力し、色調や品位、風合い、洗濯耐久性(JIS-104法/連続洗L30)一般染色堅ろう度などをチェックし決めました。
プリンターが、4月に設置されてから、1ヶ月ほど、取り扱いに慣れる為に、色々な生地に、独自のデーターで出力試験を繰り返した結果、疑問や問題点が出てきました。
1.淡色プリントの場合、スレ、摩擦、摩耗に弱く、表面が剥離する。
2.Tシャツが中間色の場合、前処理剤跡が濃染化し目立つ。
3.前処理剤が洗っても完全に落ちない。
4.前処理剤の塗布量が多いとプリント部分がフィルム化しペロンと取れる。
5.熱の掛け過ぎ(プリント後→洗い→乾燥の繰り返しなど)により前処理剤部分が黄変する。
6.前処理剤後のプレス状態によりプリント品位が変わる。
7.プリント後のタックが強い、又、経時により手につく様なネチャツキが発生する場合もある。
8.カプセル顔料インクなのにポリエステルにはプリントできない疑問点。
9.撥水生地へのプリントができない疑問点。
これらの事より、剥離防止剤、前処理剤(濃染化しにくい、洗うと落ちる、変色し難い、タックの少ない)、ポリエステル用前処理剤、撥水布用前処理剤の開発を行うことにしました。
後、材料コストについては、まず起動時の初動で白インクの循環に多くのインクが使われており、インクカートリッジを実測し平均すると起動に使用される白インクは約700円となり、受注枚数の単価に反映させました。自動クリーニングが頻繁に行われる場合がありますが、温度と湿度を一定に管理することで対策しました。