MEKE3コラム

2020.05.05

マスク向けの急な開発依頼

3月中頃に、生地商社よりマスク向けの開発の相談がありました。4月中の政府機関のコンペに出せる機能加工を開発してほしいとの依頼があり、バタバタと試験や物性を繰り返す日々で、コラム投稿まで手が回りませんでした。その間にお問い合わせ頂いた皆様には、連休明けより個別に返信メールいたしますので、よろしくお願いします。

どのような開発であったか、少し書いておきます。
商社からの依頼内容は、編み立て染色からの加工では間に合わないので、現在手持ちのマスクに適した在庫生地や裁断されたマスク製品に、抗菌防臭+抗ウイルスの加工をし、洗濯耐久性がよく加工による黄変がないものは、できないかと相談を受けました。ただ、この内容では、他社の原糸ベースや市販のスプレーなどがあるため、抗アレルゲン、SRSG(ファンデーションや口紅が付きにくく落ちやすい)、工業用洗濯耐久などをプラスした加工を提案しました。3月末には、さまざまな生地と加工薬品が揃いました(写真)。

抗菌防臭抗ウイルスとSRSGを一度に加工するのが難しく、少し悪戦苦闘し、簡便な効果の確認試験(写真:工業用油の撥油性と口紅の防汚性)

をしながら短期間で加工を仕上げました。なんとかコンペには間に合い、良い結果を頂きました。連休明けには、先行反から本番へ急いだ加工が始まります。

週末からは、インクジェットについてのコラムを再開いたしますので、よろしくお願いします。